2019年7月29日
2019年度日本草地学会広島大会において、
柿原 秀俊氏(東北大学大学院農学研究科,
演題名:非アロフェン質黒ボク土の採草地における交換酸度とオーチャードグラスの優占度の関係)
および
築地原 里樹氏(東京理科大学理工学部機械工学科,
演題名:深層学習を用いた広葉雑草認識と施肥提案マップ作成)
の2名を2019年度の優秀若手発表賞に選出した。
柿原氏の発表は,高い交換性アルミニウム濃度を有する非アロフェン質黒ボク土における交換酸度とオーチャードグラスの生育との関係を調査したものであった。交換酸度の高い地点でオーチャードグラスの優占確率が予想に反し高いことが示されたが、交換性アルミニウムが他の土壌化学物質と複合的に草の生育に作用する可能性を提示したことが評価された。
築地原氏は、草地内の広葉雑草や裸地をドローンで撮影した画像の解析により識別するための深層学習に基づく U-Netを用いたモデル構築を行った。将来的に、草地の更新時期や施肥推奨地点を短時間で認識するシステム構築の可能性が評価された。
(優秀若手発表賞審査委員長代理 石川 尚人)